「天真正伝武道 天霧」についての見解(於 2017.8月時点)

皆さまこんにちは。

合気武術 仙心会の平田です。

天真正伝武道 天霧の創始者・御仲ヒコ先生と知り合ってから、私たち仙心会は天霧の仙台支部としても活動しておりますが、これまでやってきた合気武術と天霧とがどのように違うのかきちんと説明しておりませんでしたので、ここでお話ししたいと思います。

 

1.

天霧とは、
御仲ヒコ先生が過去習得された合気道の修錬を通じ、世界各国(主にアフリカ)において真に万人に通用する技を研究なさる内に発見された武道で、
現在一般に広まっている合気道とは一線を画すると言う意味で○○流とは名乗らずに「天霧」という名を冠した、新しい武道です。

「天霧」は言霊(コトタマ)に関わる言葉で、天界を満たす荘厳美麗な霧のことを指します。
形は無く、手に触れるものでも無いけれども、遍く全てを覆い恩恵を与えるものです。
「天霧」は武術としてのみならず、言霊を基盤としたその精神性と、実践による具体性・体現性によって現世のより良い生き方への指針を示す意図が込められています。

(余談ですが、○○道の「道」とは人生あるいは人の生き方の事であると言われています。
天霧は「合気」や「武」に限定せず、それの内包するもの全てを以って「道」を説くという意味も含んでいるのかも知れません。)

また枕言葉の「天真正伝」というのは、「天から授かったものをそのまま正しくつかう」という意味で、身体や精神の機能・構造を理解して、それに沿った無理のない動きでもって武道をおこなう事を示しています。

 

2.

無理のない動きを目指す、という点については、仙心会としてこれまでも指針にしていたのですが、その切り口は全く別のものであり、そのため稽古生の多くの方々も戸惑われた(いまなお戸惑っている)と思います。

これに関して、私見ではありますが、考え方や身体操作法の違いについてお伝えしたいと思います。
(感覚には個人差がありますし、天霧についても私個人の感想ですので、参考程度にお読み進めください。)

 

3.

① 目的

○天霧
・肩甲骨を通して相手の重心を奪い、崩しを掛ける。
・相手との間合いを制し、相手の力を無力化あるいは誘導する。

●仙心会
・相手の左右の中軸矢状面(肩甲骨上角と腸骨を結ぶ左右二本の軸)にズレを起こして崩しを掛ける。

 

② 動きの基点

○天霧
【初級】肩甲骨
【中級】肩甲骨と対角線上の脚
【上級】上丹田(眉間)あるいは蝶形骨

●仙心会
【初級】腰(左右寛骨)
【中級】中軸矢状面(肩甲骨上角、腸骨、膝を結ぶ左右二本の軸)
【上級】下丹田(下腹部)あるいは仙骨

 

③ 特徴

○天霧
・相手の意思、行動を読み取り、相手を無力化または誘導する。
・互いに触れる事なく技が成立する。
・予測、予感といった言外の感覚が鋭くなる。

●仙心会
・相手の力を受け取り、ズラして崩す。
・体捌きによって相手の攻撃をかわす。
・中心から発する力を無駄なくつかう事ができる。歩く、走る、駆け上がる、押す、持ち上げる、等。

 

4.

私自身、天霧による体術の柔らかさ・軽やかさに感銘を受け、懸命に稽古しておりますが、森文夫先生、甲野善紀先生の目指す(目指した)武術を忘れた訳ではありません。

現在は、少なくとも、「天霧」とはこういうものだなと方向性だけでも判別できるくらいには会得したいと考えており、その最中にあるという状況です。

その後、私自身どのように進むかは、現時点では判別できませんが、考えるべき時期が来れば考えたい、くらいの心持ちでおります。

 

5.

天霧と従来の仙心会の身体操作に矛盾を感じる方がいらっしゃると思いますが、これについては
「正解は一つではない」事と、
「感覚は個人個人で全く異なる」事を以ってお答えさせていただいております。

詳細な知識が無いため深くは語れませんが、廣戸聡一さんの提唱する『4スタンス理論』というものがあります。

これに置き換えると、天霧はA-1タイプ<つま先・クロス(交差)型>で、従来の仙心会はB-1タイプ<かかと・パラレル(平行)型>と表せるのではないかと考えます。

ざっくり理解するために剣術で例えるなら、天霧では上段から中段にかけての袈裟斬りが得意で、仙心会では中段から下段への撃ち込みが得意、となるでしょう。

こういった具合に、正しい・間違っているという判別ではなく、いろんなやり方があるんだな、と多様性を認められると、武術にも広がりが生まれ、さらに深い所へと入って行けるのではないかと信じています。

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