感覚の深化


稽古が進めば、感覚の鋭さが重要になってきます。

まさにセンスの問題ですね。

 

体性感覚《丹田》

相手に浮きを掛けるとき、自分から不安定状態を作って相手の重心を不安定にします。

自分が不安定に耐えられる様になってくると、より技の効きが良くなります。

いわば、不安定の中で安定をとる状態となり、この中心が臍下丹田にあたるというわけです。

丹田を鍛えるには「浮きをつくる3ステップ」を繰り返し行ったり、肥田式強健術の「上体寄り」「下体寄り」を行うのが良いと思います。

 

皮膚感覚《流れ》

手を掴まれると、相手のクセや力の方向が伝わってきます。

内側あるいは外側に向かってねじり込むように持つ人もいますし、親指側に体重をかける人や、逆に親指側に全く力の入っていない持ち方をする人もいたりと千差万別です。

その腕を通して、相手に技を掛けていくのですが、やはり手首ー肘ー肩に均等に力がかからないと体幹は崩れません。

稽古のときにはいつも、言葉で表せないので伝えるのに苦労するのですが、「とにかくうまく掛けていってください」と言うほかかりません。

こればかりは経験と感覚です。

 

共感感覚《読み》

相手の体感を自分に置き換えることを共感感覚ということにしています。

相手がどの方向へ行きたいのか、どこに重心があるのかを、常々自分に置き換える気持ちが必要です。

また、技がうまく運ばないとき、どこに引っ掛かっているのかを知るのに、技を受けることはとても重要です。

「こうすれば上手くいくはずだ」と、結構思い込んでいることも多いものです。

技の引っ掛かりがどんどん取れてくれば、よどみなく流れる様な技になります。

また相手と対峙したときにも、相互関係の中で引っ掛かりを無くしていけば、サッと懐(ふところ)に入ったり、相手の背中をとったり、打ち込む刀を避けたりできるようになってくると思います。

 

 

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