「浮き」について


“浮き”とは

“浮き”は、相手の重心を奪い、合気状態を創り出すためのメインテクニックです。
手順に従って浮きを感得すれば、あらゆる場面で有効な合気を創り出すことができます。

浮きが掛かると、技の受け手にはこれまで味わったことのない様な、何とも不思議な感覚に見舞われます。
これについて、運動科学研究者の高岡英夫氏は著書『天才の証明』の中で明確に指摘されています。

スティフルクラム(*1)が外れ、フリーフルクラム状態(*2)を体験した時に初めて、これまでの自分が恒常的にスティフルクラムに拘束されて生きてきたことに気付く。これが普通の人のスティフルクラムとの出合い方で ある。これが正に、誰にとっても感動的な体験である。

(引用者註
*1 stiff fulcrum の略で高岡氏の造語です。固定的身体意識。
*2 スティフルクラムが外れた状態。)

“浮き”の習得
“浮き”は感覚の産物ですので、第三者的視点からだけでははなかなか習得困難です。
まずは実際に技を受けてみて、その感覚を味わうことが大事だと思います。

そして実際にやってみる時には、心の問題が大きく関係します。
主に「投げてやるぞ!」という気持ちが居着き(身体の固着)を生みます。
可能な限り、こちらから何かを仕掛けるという意識を捨てて、相手の重心の変化を敏感に感じ取ることで、浮きが掛かる感覚が身につきます。

具体的手法については、あらためて記事にしたいと思います。

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

This site uses Akismet to reduce spam. Learn how your comment data is processed.